③子ども家庭福祉

●母子保健(子ども家庭福祉)

児童福祉法10条に、市町村の業務として、児童と妊産婦の福祉に関し、

・家庭その他からの相談に応じ、並びに必要な調査及び指導を行うこと。
・児童と妊産婦の福祉に関する必要な実情把握に努めること。
・必要な情報提供を行うこと。

などが規定されています。

そして、母子保健施策の成果により、日本の乳児死亡率と妊産婦死亡率は世界の中で低い水準にあります。

1 健康診査

〇妊産婦に対する健康診査
市町村長は,必要に応じて妊産婦の健康診査を行わなくてはならないと規定されてい
て、ほとんどの市町村では,妊婦は原則として 14回程度、一般健康診査と検査(感染症・
超音波など)を無料で一般の医療機関で受けられます。
また、市町村長は必要があると判断した場合には、保健師などに妊産婦を訪問させ適切な指導を行います

〇乳幼児健康診査
市町村長には,1歳6か月児健康診査および3歳児健康診査の実施が義務づけられていま
す。母子保健法においてはこれらに加え,乳児に対する健診を必要に応じて行うことになっ
ていますが,実際には3~4か月健診と9~10か月健診が広く行われています。乳幼児健康
診査では,保健師などによる予診,医師,歯科医師の診察を経て,保健師,栄養士,助産師な
どによる個別指導や集団指導を行います。集団指導は親同士の交流の場ともなります。
2001年(平成 13年)からは,1歳 6か月および 3歳児健康診査において心理相談員や保
育士が加配され,心理相談などが強化されました。
診査の案内を出しても来所しない者は,何らかの問題を抱えていることが少なくないた
め,後日,連絡をとって,必要なら家庭訪問などを行います

2 保健指導

保健所棟での健康診査とともに行われる育児支援や、保育所などでの保健指導も実施されています。他にも下のような母子保健施策があります。

〇母子健康手帳の交付や予防接種

妊娠を届け出た者全員に市町村長から交付されます。母子健康手帳の掲載項目は,母子保健法施行規則により定められ,母親と子供の健康・医療・予防接種に関する内容を記録するようになっています。母子健康手
帳は,外国人妊婦にも交付されます。
手帳の巻末には,任意記載事項として離乳食や予防接種など保健と育児に関する情報と市町村ごとの情報が掲載されています

〇新生児マススクリーニング検査

新生児マススクリーニング検査は、生後4~6日目のすべての赤ちゃんを対象にした大切な検査です。
新生児マススクリーニングは、生まれつき特定の酵素が欠損する、あるいは特定のホルモンが過不足するなどの結果、知的障害や身体の発育に障害を起こす先天性の疾患等について早期発見・早期治療により発症を未然に防止して心身の障害を予防したり、子どもの生活の質の向上を目的として行うものです。

赤ちゃんが生まれつきの病気をもっていることを知らずに放置すると、のちに障害が出てくるような病気があります。このような病気を生まれてすぐに検査し、見つけて治療することによって、知能障害や発達障害を予防したり、また重い症状が出ないように注意して日常生活をおくることができます。日本では、1977年から5つの疾患を対象として始まりましたが、技術の進歩によってさらに多くの疾患を対象とすることが可能となりました。

3 訪問指導

妊産婦や新生児、乳幼児の家庭を訪問し、妊産婦の健康管理や赤ちゃんや幼児の育て
方、授乳方法などについての相談に応じます。

市町村は、新生児が第 1子のために保護者が育児に不慣れである場合や、家庭で養育さ
れている未熟児に対して、保健師や助産師に家庭訪問させて指導しています。また、未熟
児訪問指導については、2011年の地域主権一括法

都道府県保健所は、小児慢性特定疾患に罹っている児童に対する訪問を行い、家庭看護、福祉制度の紹介などの指導を行います。

なお,2007年には,児童福祉法による生後 4か月までの全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業:実施主体は市町村)が開始されました。この事業では、児童委員や子育て経験者である母子保健推進員が訪問し、子育て支援に関する情報提供などを行い、適切なサービスの提供につなげるものです

4 療養援護等

〇未熟児養育医療

市町村は、母子保健法により未熟児養育医療として、未熟児を指定医療機関に収容し、入院医療の現物給付を行うことができます。

〇 自立支援医療

障害者総合支援法によるもので、18歳未満の身体に障害のある児童が対象です。申請窓口は市町村で、支給認定は都道府県が行います。この際、身体障害者手帳は不要です。利用者の 1割負担が原則です。

〇未熟児養育医療
母子保健法によるもので、入院を必要とする未熟児(1歳未満)に、市町村が養育に必要な医療給付を行うものです。

〇 小児慢性特定疾患治療研究事業
児童福祉法による規定で、都道府県・指定都市・中核市が医療費を公費負担(医療保険の自己負担分を給付)するものです。対象は,18歳未満で,下のすべての対象疾患群で入院も通院も対象となります。
【対象疾患群】
 悪性新生物,慢性腎疾患,慢性呼吸器疾患,慢性心疾患,内分泌疾患,膠原病,糖尿病,先天性代謝異常,血友病等血液疾患・免疫疾患,神経・筋疾患,慢性消化器疾患の 11疾患群 514疾病

5 産前・産後サポート事業

産前・産後サポート事業は、妊産婦等が抱える妊娠・出産や子育てに関する悩み等について、助産師等の専門家又は子育て経験者やシニア世代等の相談しやすい「話し相手」等による相談支援を行い、家庭や地域での妊産婦等の孤立感を解消を図ることを目的とします。

○事業の内容
①利用者の悩み相談対応やサポート
②産前・産後の心身の不調に関する相談支援
③妊産婦等をサポートする者の募集
④子育て経験者やシニア世代の者等に対して産前・産後サポートに必要な知識を付与する講習会の開催
⑤母子保健関係機関、関係事業との連絡調整
⑥多胎妊産婦への支援(多胎ピアサポート、多胎妊産婦サポーター等による支援
⑦妊産婦等への育児用品等による支援

○実施方法・実施場所等
①「アウトリーチ(パートナー)型」・・・実施担当者が利用者の自宅に赴く等により、個別に相談に対応
②「デイサービス(参加)型」・・・・・・・公共施設等を活用し、集団形式により、同じ悩み等を有する利用者からの相談に対応

○実施担当者

(1)助産師、保健師又は看護師
(2)子育て経験者、シニア世代の者等

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。