③子ども家庭福祉

●子育て支援の施策(子ども家庭福祉)

少子化の進行や、核家族化、夫婦共働き家庭の増加、家庭や地域の子育て機能の低下など、児童や家庭を取り巻く環境の変化や子育てに対する社会的支援の必要性の高まりから国による子育て支援施策の推進が図られてきました。

1 エンゼルプラン

エンゼルプランとは、1994年(平成6年)に文部・厚生・労働・建設(すべて旧省庁名)の4大臣合意によって策定された「今後の子育てのための施策の基本的方向について」と題する子育て支援10カ年計画案です。少子化が与える子どもへの影響や社会経済など様々な分野への影響を考慮し、子育て支援が行政や企業・地域を含めた社会全体の課題と位置づけ、日本で初めての総合的な少子化対策・子育て支援として策定されました。

子育てにかかる状況を勘案すると子育て支援のための施策の基本的方向は次のとおりとなっています。
(1)子育てと仕事の両立支援の推進
(2)家庭における子育て支援
(3)子育てのための住宅及び生活環境の整備
(4)ゆとりある教育の実現と健全育成の推進
(5)子育てコストの軽減

今後、子育てのための支援策としては、基本的方向にそって、教育、雇用、住宅、福祉の面で総合的に推進していく必要があります。そのため、少子化の原因や子育て家庭の意識等に鑑み、特に、次の施策を重点的に実施します。

(1)仕事と育児との両立のための雇用環境の整備
(2)多様な保育サービスの充実
(3)安心して子どもを生み育てることができる母子保健医療体制の充実
(4)住宅及び生活環境の整備
(5)ゆとりある学校教育の推進と学校外活動・家庭教育の充実
(6)子育てに伴う経済的負担の軽減
(7)子育て支援のための基盤整備

エンゼルプランを実施するため、保育所の量的拡大や低年齢児(0~2歳児)保育、延長保育等の多様な保育サービスの充実、地域子育て支援センターの整備等を図るための「緊急保育対策等5か年事業」が策定され、1999(平成11)年度を目標年次として、整備が進められることとなりました。

2 新エンゼルプラン

1999年、少子化対策推進関係閣僚会議において、「少子化対策推進基本方針」が決定されました。この方針に基づく重点施策の具体的実施計画として、「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」(新エンゼルプラン。大蔵、文部、厚生、労働、建設、自治の6大臣合意)が策定されました。新エンゼルプランは、従来のエンゼルプランと緊急保育対策等5か年事業を見直したもので、2000年度を初年度として2000年度までの計画でした。最終年度に達成すべき目標値の項目には、これまでの保育サービス関係だけでなく、雇用、母子保健・相談、教育等の事業も加えた幅広い内容となりました。

3 子ども・子育て応援プラン

少子化社会対策大綱に盛り込まれた施策について、その効果的な推進を図るため、2004年、少子化社会対策会議において、「少子化社会対策大綱に基づく具体的実施計画」(子ども・子育て応援プラン)が決定され、2005年度から実施されています。

子ども・子育て応援プランは、少子化社会対策大綱の掲げる重点課題に沿って、国が、地方自治体や企業等とともに計画的に取り組む必要がある事項について、2005年度から2009年度までの5年間に講ずる具体的な施策内容と目標を掲げ、施策の項目数は約130に及ぶ総合的な計画です。

また、子ども・子育て応援プランでは、サービスの受け手である国民の目線も取り入れることによって、国民の側からみて、「子どもが健康に育つ社会」、「子どもを生み育てることに喜びを感じることのできる社会」への転換がどのように進んでいるかわかるように、おおむね10年後を展望した「目指すべき社会」の姿を提示しています。

4 子ども・子育てビジョン

「子ども・子育てビジョンは、「子どもが主人公(チルドレン・ファースト)」という基本的な考えのもと、これまでの「少子化対策」から「子ども・子育て支援」へと視点を移しています。

社会全体で子育てを支えるとともに、「生活と仕事と子育ての調和」を目指しながら、次代を担う子どもたちが健やかにたくましく育ち、子どもの笑顔があふれる社会のために、子どもと子育てを全力で応援することを目的としています。

・ビジョンにおいては、子ども・子育て支援施策を行っていく際の姿勢として、次のような「3つの大切な姿勢」が示されています。
(1)生命(いのち)と育ちを大切にする
(2)困っている声に応える
(3)生活(くらし)を支える

・上の3つの大切な姿勢を踏まえ、次のような「目指すべき社会への政策4本柱」に従って、取組を進めることとしています。
(1)子どもの育ちを支え、若者が安心して成長できる社会へ
(2)妊娠、出産、子育ての希望が実現できる社会へ
(3)多様なネットワークで子育て力のある地域社会へ
(4)男性も女性も仕事と生活が調和する社会へ(ワーク・ライフ・バランスの実現)

5 子ども・子育て支援新制度

子ども・子育て支援新制度は、「すべての子どもたちが、笑顔で成長していくために。すべての家庭が安心して子育てでき、育てる喜びを感じられるために」という考え方に基づいて制度が作られました。
子育て支援の量を増やし、必要とする全ての家庭が利用できる支援を用意。子育て支援の質を向上して、子どもたちが寄り豊かに育っていける支援を目指している制度です。

この新制度の実施のために、消費税率引き上げによる増収分が活用されます。
貴重な財源を活かして、社会全体で子どもの育ち、子育てを支えます。

子ども・子育て支援新制度では、

①認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付(「施設型給付」)及び小規模保育等への給付(「地域型保育給付」)の創設
②認定こども園制度の改善(幼保連携型認定こども園の改善等)
③地域の実情に応じた子ども・子育て支援(利用者支援、地域子育て支援拠点、放課後児童クラブなどの「地域子ども・子育て支援事業」)の充実

の3点が主なポイントとなります。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。