③子ども家庭福祉

● 児童福祉6法以外の関連法(子ども家庭福祉)

1 児童買春・児童ポルノ禁止法

1999年11月1日に児童の権利擁護を目的とした「児童買春・児童ポルノ禁止法」が施行されました。これにより、児童買春をした者や、児童ポルノを販売、製造等した者は、厳しく処罰されます。
児童買春・児童ポルノ禁止法は、児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、及びこれらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護することを目的としています。

〇児童買春とは
児童に対し、対償を供与し、又は供与の約束をして、児童に対し、性交等をするということ

〇児童ポルノとは
児童の写真、DVDその他で、次のいずれかの姿態を視覚により、認識できる方法により描写したもの
・児童の性交等の姿態
・児童の性器等を触る行為等の姿態であって、性欲を興奮させ又は刺激するもの
・衣服の全部又は一部を付けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され、または強調されているものであり、性欲を興奮させ、又は刺激するもの

〇違反となる主な行為と罰則
・児童売春をすること…5年以下の懲役又は300万円以下の罰金
・児童買春を周旋・勧誘すること…5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又は、併科(7年以下の懲役及び1,000万円以下の罰金)
・児童ポルノを自己の性的好奇心を満たす目的で所持すること…1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(施行日から1年間は適用しない)
・児童ポルノを提供・製造・保管等すること…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金
・児童ポルノを不特定若しくは多数の者に提供し又は公然に陳列すること…5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又は併科
・児童買春等の目的で人身売買等をすること…1年以上10年以下の懲役

2 児童虐待防止法

児童虐待防止法は、児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことにかんがみ、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めることにより、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的としています。

子どもに対する四種類の虐待とは、以下のような行為だとされています。

・児童の身体に外傷を生じ、又は生じる恐れのある暴行を加えること
・児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をすること
・児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること
・児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと

3 少年法

少年法は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的としています。

4 育児・介護休業法

育児・介護休業法は、子どもの養育や家族の介護を行う労働者などの職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、福祉の増進を図り、経済や社会の発展に資することを目的にしています。

令和3年6月に育児・介護休業法が改正されました。

①男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設
②育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け
③育児休業の分割取得
④育児休業の取得の状況の公表の義務付け 
⑤有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和

5 少子化社会対策基本法

少子化社会対策基本法は、日本において急速に少子化が進展しており、その状況が二十一世紀の国民生活に深刻かつ多大な影響を及ぼすものであることにかんがみ、このような事態に対し、長期的な視点に立って的確に対処するため、少子化社会において講ぜられる施策の基本理念を明らかにするとともに、国及び地方公共団体の責務、少子化に対処するために講ずべき施策の基本となる事項その他の事項を定めることにより、少子化に対処するための施策を総合的に推進し、もって国民が豊かで安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的としています。

6 次世代育成対策推進法

次世代育成支援対策推進法は、急速な少子化が進行している中、次の社会を担う子どもたちが健やかに生まれ、安心安全な環境で育っていけるよう、国を挙げて環境整備に努めるために2005年に施行され、10年間を集中的・計画的取組期間とした時限立法です。

法律では、国や地方公共団体、企業や国民が担わなければならない責任を明確にしています。

2014年には、次世代育成支援対策推進法の改正が国会で可決され、取組期間を10年間延長することになりました。次世代育成支援対策推進法改正で、企業は従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」の策定について、届け出義務のある企業を、101人以上と改正し、100人以下では努力義務となっています。

行動計画指針には、企業における仕事と家庭(育児)の両立支援のさらなる取り組みを促進するために、パートなど非正規雇用の労働者も取り組みの対象であること、男性の育児休業取得を促進すること、所定外労働の削減に取り組むこと、年次有給休暇の取得を促進することなど、働き方の見直しにつながる取り組みを進めていくことが重要であると示されています。

7 発達障害者支援法

発達障害者支援法は、発達障害のある人の早期発見と支援を目的として2004年に施行されました。

それまでは発達障害のある人への支援を定めた法律がなく、発達障害についての明確な定義もありませんでした。そのため知的障害を伴わない発達障害のある人は、法制度のはざまで取り残されてしまうことがありました。現実には教育現場や就労など、さまざまな場面で大きな困難を抱えつつも支援を受けられない、そんな状況が長く続いていました。

この法律により、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、トゥレット症候群、吃音などが「発達障害」と総称され、それぞれの障害特性やライフステージに応じた支援を行うことが国や自治体、そして国民の責務として定められました。

〇発達障害者支援法の目的は下の3点です。

・発達障害者に対する障害の定義と発達障害への理解の促進
・発達障害者の自立・社会参加のための生活全般にわたる支援の促進
・発達障害者支援を担当する部局相互の緊密な連携の確保、関係機関との協力体制の整備

〇この目的を実現するために、2016年の改定を経て発達障害者支援法では、下のことが定められています。

・発達障害の定義
・支援を行うにあたっての基本理念
・早期発見と早期の発達支援
・ライフステージに応じた切れ目のない支援
・国や地方公共団体、国民の責務
・具体的な支援制度(教育・就労・地域での生活支援・家族支援など)
・司法手続における配慮
・発達障害者支援センターの設置と運営

8 障害者総合支援法

障害者総合支援法は障害のある人への支援を定めた法律で、正式名称を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」といいます。従来施行されていた障害者自立支援法の内容や問題点を考慮し、障害者自立支援法を改正する形で2013年4月に施行されました。障害者総合支援法は、さまざまな福祉サービスを、障害や難病のある人個々のニーズに応じて組み合わせ、利用できる仕組みを定めています。

〇障害者総合支援法の第一条の二で述べられているこの法律の基本理念は、障害者基本法を踏まえ、以下を明確にしています。

・障害の有無にかかわらず、全ての国民が基本的人権を持つ個人として尊厳を尊重され、共に生きる社会を実現すること
・そのために、障害のある人が地域社会で日常生活や社会生活を営むための支援を受けることができること
・妨げとなる物事や制度、観念などあらゆるものの除去に努めること

〇障害者総合支援法は、第四条において以下の人を「障害者」として定義しています。

・身体障害者(身体障害者福祉法第四条で規定)のうち18歳以上の人
・知的障害者(知的障害者福祉法でいう)のうち18歳以上の人
・精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五条に規定)のうち18歳以上の人(発達障害のある人を含む)
・難病(治療方法が確立していない疾患その他の特殊の疾患で政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度)のある18歳以上の人

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。