②保育原理

●保育士の倫理と専門性(保育原理)

1 保育士の定義と義務

保育士は、「児童福祉法」にもとづく国家資格です。保育士は、同法第18条第4項において『保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。

「保育士」として保育の職業につくためには、保育士資格を有していることに加え、都道府県の保育士登録簿に登録されていることが必要です(保育士登録制度)。保育士は、国家資格化以前から保育の専門家としての役割を果たしてきましたが、近年は、地域の子育て支援の専門職としての役割にも期待が高まっています。

保育士には、児童福祉法においても守秘義務があります。子どもの名前や住所はもちろん、健康に関することや各家庭の経済状況まで、保育園で扱う情報にはデリケートなものが多く含まれています。これらは正当な理由なく第三者に公開してはならず、児童福祉法第18条では、守秘義務違反を犯した場合、保育士の登録が取り消されるなどの措置が取られるとされています。この守秘義務は、保育士でなくなったあとも遵守する必要があります。

2 保育士の倫理観

保育士は、言動、立ち居振る舞いが子どもや保護者に大きな影響を与える存在であることから、高い倫理性が求められます。倫理とは、「法的拘束力はないが、より良く生きるための社会的な決まりごと」と捉えた場合、「全国保育士会倫理綱領」は「保育士として、より良い保育を行う場合の決まりごと」と捉えられます。現在・未来の子どもたちの姿(生活)をより良くするために、保育士としてどう在るべきか、その基本となります。

保育所保育指針の第5章で、求められる専門性の前提として、「倫理観、人間性、保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚」が挙げられています。つまり、保育技術や保育の知識の造詣を深めることよりも、その前提である人としての倫理観・人間性・職業倫理が求められています。
具体的な項目には、

・子どもの最善の利益の尊重
・子どもの発達保障
・保護者との協力
・プライバシーの保護
・チームワークと自己評価
・利用者の代弁
・地域の子育て支援
・専門職としての責務

の8項目が挙げられています。
保育士として子どもたちの現在・未来に対し責任を果たすべく、そのための決意表明の意味合いがあります。

3 保育士の専門性

保育士の専門性としては下のような主要な知識や技術などが求められます。

・子どもの発達に関する専門的知識を基に子どもの育ちを見通し、一人一人の子どもの発達を援助する知識及び技術

・子どもの発達過程や意欲を踏まえ、子ども自らが生活していく力を細やかに助ける生活援助の知識及び技術

・保育所内外の空間や様々な設備、遊具、素材等の物的環境、自然環境や人的環境を生かし、保育の環境を構成していく知識及び技術

・子どもの経験や興味や関心に応じて、 様々な遊びを豊かに展開していくための知識及び技術

・子ども同士の関わりや子どもと保護者の関わりなどを見守り、その気持ちに寄り添いながら適宜必要な援助をしていく関係構築の知識及び技術

・保護者等への相談、助言に関する知識及び技術

保育士には、こうした専門的な知識及び技術を、状況に応じた判断の下、適切かつ柔軟に用いながら、子どもの保育と保護者への支援を行うことが求められています。その際、これらの知識や技術及び判断は、子どもの最善の利益を尊重することをはじめとした児童福祉の理念に基づく倫理観に裏付けられたものでなくてはなりません。

4 保育所の災害への備え

保育所保育指針第3章に「災害への備え」として災害の発生への備えや緊急時の適切な対応のための項目が示されています。

保育所においては、防火設備や避難経路などの安全性が確保されるように、定期的に安全点検を行う必要があります。また、備品や遊具などの配置や保管を適切に行い、高いところに物を置かないなど、日ごろから安全環境の整備に努めなければなりません。

災害の発生に備え、緊急時の対応について、具体的な、職員の役割分担や避難訓練計画に関するマニュアルなどを作成して、定期的に避難訓練を行います。訓練は、地域の関係機関や保護者などと連携して行うなどの工夫も必要です。

実際に災害が発生してしまったときに、保護者などへの連絡や子どもの引き渡しを円滑に行うために、日ごろから保護者との連携を密に行い、連絡体制や引き渡し方法などについても確認しておく必要があります。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。