②保育原理

●保育所の役割と責任(保育原理)

1 保育所の社会的責任

社会の多様化に伴って、子どもの権利や利益を守る児童福祉施設としての保育所の社会的責任は重要です。保育所保育指針第1章でも、「保育所の社会的責任」として下の3つの事項が示されています。

・保育所は、子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行わなければならない。

・保育所は、地域社会との交流や連携を図り、保護者や地域社会に、当該保育所が行う保育の内容を適切に説明するよう努めなければならない。

・保育所は、入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うとともに、 保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努めなければならない。

2 子どもの人権と人格の尊重

保育所は、子どもの人権・人格を尊重して、子どもの気持ちを受け止める場であるべきです。また、家庭に対しても、子どもの人権と人格を大切にするかかわりを伝えて、指導していく役割があります。

3 個人情報の保護

保育士は、業務上知りえた子どもや保護者の秘密や個人情報を漏らしてはいけないという守秘義務があります。また、個人情報保護法の観点からも、保育記録や連絡帳などの、子どもや保護者の情報や事情などが書かれた記録などの取り扱いは慎重に行い、外部の目に触れないところに保管するなどの注意が必要です。

保育を行うことに必要な発達援助のための関係機関との連携や、保護者同士や地域の交流の際に必要な情報交換などについては、必ず関係者の承諾を得てから行わなければなりません。

ただし、虐待が疑われる場合には児童相談所に通告する場合など、特に「児童虐待の防止などに関する法律」にある通告義務や、関連機関との情報共有については、子どもの命や安全を守るという観点から、守秘義務よりも優先されることになります。

4 苦情の解決

保護者などから寄せられた苦情を解決することは、保育所の説明責任があり、保育の内容を見直したり、保育の質の向上のためにもしっかり取り組まなければなりません。

社会福祉法82条や児童福祉施設の設備及び運営に関する基準14条などには、苦情の解決について「窓口を設置する」ことなどが明記されています。

保育所での苦情解決に当たる際には、施設長を苦情解決責任者として、その下に苦情解決担当者を決めます。苦情の受付から解決までの手続きを明確化して、書面で体制を整えて表示しておくことが大切です。また必要に応じて、公正かつ中立な立場の第三者委員会を設置することも求められます。そして、すべての職員が苦情の内容を共有して、改善に努めなければなりません。

苦情は、保育や保護者などへの対応を振り返るきっかけとなる物でもあります。苦情を寄せた保護者などの言い分をよく聞き、保育所の保育理念や保育の意図などを、よく説明して相互理解を図り、関係を改善していけるように誠実に対応しなければなりません。

5 保護者との連携と協働

保育所保育指針では保育所の役割として、「保育所はその目的を達成するために、保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程をふまえて、保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている」ことが示されています。

子どもの最善の利益を保障するために、保育所だけでなく家庭での生活も子どもにとって良いものになることが大切です。

保護者は、多様な労働環境や経済状況にあるため、子育てに対する考え方や価値観もそれぞれ違います。保護者の支援については、保護者の意向をしっかりと受け止め、それぞれの家庭の事情を理解したうえで、子どもの成長を支えていくための方法を、保護者と一緒に考えることが必要です。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。