◎保育の勉強

●障害児への支援・配慮と障害児の特徴(保育原理)

1 保育所での障害児支援と配慮

障害児保育を実施している保育所は近年増加していますが、今後も障害児保育のニーズが高まることが予想されます。障害児保育の内容は、通常の保育と大きな違いはありませんが、保育の対象となる子どもの状態がそれぞれ違うため、多くの知識と深い配慮が必要となります。

保育所では、障害があるかないかに関わらず、ノーマライゼーションの理念が基礎となり、健常児と一緒に日常を送ることが原則とされています。そして、それぞれの子どもの人格を尊重し、安心して生活ができる環境を整えることが大切です。

障害児保育とは、障害を持つ子どもに適切なサポートを行いながら保育をすることです。障害にはいろいろな種類があります。保育所では、主に肢体不自由・視覚障害・聴覚障害・知的障害・発達障害などの障害を持つ子どもの保育を行います。障害の内容や程度によって必要なサポートが異なり、保育内容も個別性を考慮したものとなります。

保育所ではクラス全体としての指導計画を作成しますが、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して、みんなで成長していけるように、指導計画の中に、個別の支援計画を位置づけ、指導計画を作成することが必要です。

個別の指導計画では、それぞれの子どもの今の状態はもちろん、生育歴や療育歴、保護者の希望なども考慮し、具体的な支援の方法を作成します。

2 知的障害の子どもの支援

知的障害とは、発達期に起こり、知的機能の発達に顕著な遅れがあり、適応行動の困難性を伴う状態をいいます。知的障害は、少なくとも18歳以前に発症しています。
 知的障害のある子どもの状態は多様であり、言葉によるコミュニケーションをとってみても、日常会話に支障のない子どもから、会話でのやりとりが困難な子どもまでがいます。知的障害の状態像としては、年齢相応の学習や行動が難しいということが挙げられますが、その状態の顕著な子どももいれば、一見しただけでは、知的障害であることが分かりにくい子どももいます。

知的障害のある子どもについては、全体への指示や説明そのものが理解できないことが多く、さらに、指示などを理解していなくても、思慮が不十分なまま「わかった」という返事をしてしまうことがあります。

知的障害のある子どもに対するコミュニケーションについては下のような配慮が必要です。

・伝えるべき内容を絞って伝えること。  
・具体的で簡単な表現で伝えること。
・ゆっくりとした口調で丁寧に、繰り返し伝えること。
・言葉だけでなく、実物や写真、絵やカードの活用による視覚化を促すこと。
・内容によっては、実演するなど具体的に動作を見せることも大切。
・一つ一つ手順を分かりやすく説明すること。
・伝えたことを逆に子どもに質問するなどして、理解したかどうか確認すること。
・可能なかぎり個別または少人数にして伝えることや、用件を伝える前に名前を呼びかけるなど注意や意識を向けるようにすること。

知的障害児にたいしては、それぞれの発達の段階や能力にあった日常生活の訓練や教育的支援を行い、その子が本来持つ力を伸ばすことができるように適切な訓練や支援の方法を考えます。

3 自閉スペクトラム症の子どもの支援

自閉スペクトラム症は、対人関係や会話などの社会的コミュニケーションが困難なことが特徴です。主に、「コミュニケーション」と「想像・行動」の特異性があげられます。自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害などが統合されてできた診断名です。英名の(Autism Spectrum Disorder)の頭文字をとってASDと略されることもあります。常道的反復的な行動や、それぞれの興味など強い執着性があり、感覚に関する過敏性や鈍感性を伴うこともあります。知的障害や、言語障害の程度はそれぞれ異なりますが、相手の言葉や表情から感情を読み取ることが難し、く社会的コミュニケーションや対人関係の困難さがあります。

自閉症スペクトラム症は、程度や年齢などによって状態がさまざまです。
主な特徴としては乳幼児の頃から「目が合わない」「言葉が遅い」などで気づかれることが多く、その後成長に伴い「一人遊びが多い」「指さしをしない」「表情が乏しい」「落ち着きがない」「かんしゃくが強い」などもよく見られるようになってきます。感覚の鈍さや敏感さなどがある場合もあるので「大きな音が怖い」「風や光を怖がる」などの傾向が見られることもあります。

自閉スペクトラム症の子どもに対しては、見通しを持って計画的な生活ができるように、スケジュールを、視覚的に絵などで分かるように明記したり、子どもを否定するような言動を避け、具体的な指示で説明することが大切です。

4 注意欠如・多動症の子どもの支援

注意欠如・多動症はADHDともいわれます。不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といった症状が見られる障害です。注意欠如・多動症(ADHD)は、これらの要素の現れ方の傾向は、「不注意優勢に存在」「多動・衝動優勢に存在」「混合して存在」というように人によって異なります。特に12歳以前から不注意と多動性、衝動性が同年代の子どもより顕著にみられます。

注意欠如・多動症(ADHD)児は、周囲の小さな刺激などに、過剰に反応しやすいため注意が散漫になりがちなことが多いので、集中が必要な時には、不要な刺激を遮断するなど、保育や教育の際には工夫が必要です。

5 限局性学習症の子どもの支援

限局性学習症(LD)は、知的能力は正常ですが、読み書き能力や計算力などの算数機能に関する、特異的な発達障害のひとつです。的確な診断・検査が必要で、それぞれの認知の特性に応じた対応が求められます。ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などを伴う場合には、それらを考慮した配慮、学習支援も必要となり、保育所や医療関係者の連携が欠かせません。

全般的な知的発達に遅れはないものの話を聞いたり話したり、推論したりする力など学習面での広い能力の障害をいい、医学的には「読み書きの特異的な障害」「計算能力など算数技能の獲得における特異的な発達障害」をいうことが多いようです。学習障害児の多くは、小学校に上がって強化の授業が始まってから学業不振がもたらされて、読み書きなどの技能を必要とする日常生活を損なう段階で問題が顕在化します。

保育所などでは、言葉による理解が苦手な子には、絵やマークなどで視覚的な支援を行うなど工夫することが必要です。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。