①保育の心理学

●発達課題に応じた関わりと配慮事項(保育の心理学)

1 発達課題

ライフサイクルの各時期に特有の課題を発達課題といいます。

ライフサイクル論とは、エリクソンにより提唱された発達段階論です。
人間の発達を、加齢による生物学的な成熟と衰退のみとしたものではなく、出生から、子ども、大人、老人に至るまでの発達を包括的に見ていくことを生涯発達と言います。

エリクソンのライフサイクル論によれば、一生は「乳児期」「幼児期」「児童期」「学童期」「青年期」「成人期」「壮年期」「高齢期」という8つの段階に分類されます。それぞれの発達段階において、乗り越えるべき発達課題があり、それが達成できない場合に心理学的な危機の状態に陥るとしました。

エリクソンは、人の一生を上のような8つの発達段階に分けただけでなく、それぞれの段階において、下のような発達課題を設定しました。

・乳児期「基本的信頼 対 不信感」
・幼児期「自立性 対 恥」
・児童期「積極性 対 罪悪感」
・学童期「勤勉性 対 劣等感」
・青年期「同一性 対 同一性拡散」
・成人期「親密性 対 孤立」
・壮年期「生殖性 対 自己停滞」
・高齢期「統合性 対 絶望」

各段階ごとに、「肯定的側面 対 否定的側面」が対になって設定されています。これは、否定的な部分を抱えながら、それを克服し、肯定的な部分を身につけるという意味です。

もし、ある段階で肯定的側面を獲得できなかったとしても、後に獲得することも可能です。

このような各時期の発達課題についてりかいすることは、保育者にとっては子どもの課題を把握し、長期的な視野を持ったかかわりができるようになる指標となります。

2 全般的な子どもの発達に応じた関わりと配慮事項

・子どもの心身の発達などから個人差を考えて援助する。
・社会性や自主性など、感性の豊かさを考えて支援する。
・子どもが試行錯誤しながら、自分の力で行う活動を温かい目で見守る。
・保育所への入所時や進級時などには個別に対応して、不安な気持ちに配慮する。
・子どもの国籍や環境、文化などの違いを認め、お互いに尊重する心をはぐくむ。
・子どもの個人差や性差などに配慮し、固定観念を子どもの心に植え付けないように配慮する。

3 乳児保育に関わる配慮事項

・それぞれの子どもの体力の差や、心身の機能の未熟さに伴う疾病などに対して保健的な対応を行う。
・一人一人の子どもが生まれてから、これまでどのように育ってきたかなどの生育歴に配慮して応答的にかかわる。出生時の様子や、今現在の環境発達の経過なども考慮する。
・子どもの保護者との信頼関係に基づいて支援する。
・担当の保育士が交代する場合、子どもの生育歴や発達過程について、丁寧に引継ぎを行う。
・保育士の間での連携、嘱託医師や看護師、栄養士などの連携で専門性を生かした対応をする。

4 1歳以上3歳未満児の保育に関わる配慮事項

・子どもの体調、ご機嫌、食欲などをよく観察し、保健的な対応をする
・事故防止に気を付けながら、子どもが安心して探索活動が行える環境と全身を使う遊びを取り入れる
・担当の保育士が交代する場合は、子どもの生育歴や発達過程に留意して丁寧に引継ぎを行う
・子どもの情緒の安定をと安全に留意しながら、自発的な活動を尊重し見守る。

5 3歳以上児の保育に関わる配慮事項

・保育所においてはぐくみたい資質、能力と5領域「健康・人間関係・環境・言葉・表現」のねらい及び内容から、短期、長期の指導計画を作成して保育する。
・保育所保育に関する基本原則をふまえた幼児期にふさわしい生活を送れることに配慮する。
・「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」と念頭に置いて、それぞれの子どもの発達や学びへの支援を行う。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。