◎保育の勉強

●個人差に応じた保育(保育の心理学)

1 発達の過程

子どもにはひとりひとり必ず個人差があります。個人差とは子どもの持つ異なる特性や資質であり、子どもを取り巻く環境などの要因からも生まれます。
身長や顔立ちなどの身体的発達と同じく、心的機能の発達に見られる個人差も自然に生じるもので、それぞれのおかれた環境によって、その差がなくなることは絶対にありません。
保育所保育指針には、子どもの発達について理解し、個人差に十分配慮したうえで一人一人の発達過程に応じた保育が必要だということが示されています。

2 気質のタイプ 


1950年代、アメリカの精神科医であるトーマスとチェスが実施した『ニューヨーク縦断研究』は、子供の気質のタイプや個人差を解明した先駆的研究として、子どもの気質に下のような『9つの特性』見出しました。中には「こんなことも生まれつき?」と思うものもあるかもしれません。

①活動の活発さ:「○○君はおとなしいね」「○○ちゃんは活発ね」のような、その子の活動レベルの指標のこと

②注意の逸れやすさ:外的な刺激で、どの程度気が逸れやすいかを指します。ネガティブなケース(例:勉強中などに周りの音に反応しやすい)ばかりではなく、ポジティブなケース(例:散歩でぐずり出したので、砂場で遊びだしたらすぐ期限がなおる)のも含まれます。

③粘り強さ:難題を前にどれだけ粘れるかを指します。ポジティブなケースでは、一つの問題を解くのに、何分頑張れるか? ネガティブなケースでは、先生にに「○○をやめなさい」と注意されたときに、反抗して粘り続けるのか? など。

④新しい環境への反応の仕方:新しい環境で、どう反応するかを指します。新しい場所にどんどん入っていける子、お母さんの後ろに隠れてしまう子、など。

⑤規則正しさ:基本的生活習慣の規則性。決まった時間に寝たり起きたり食べたりなど。行動パターンが読みやすいか、そうでないかにもつながります。

⑥変化に対する順応の速さ:物事が変化したときに、それにどれだけ早く順応できるかを指します。例えば、外に出ようと思ったら急に雨が降ってきて予定変更、のようなときに、すぐに家の中での遊びにスイッチできるか? など

⑦五感の敏感さ:周りの音や、匂いに気づくか、食べ物の好き嫌いが多いか、暑い、寒いなどの気温の変化に敏感か、 などのように、良くも悪くも五感がどれくらい敏感かを指します。

⑧喜怒哀楽の激しさ:物事に対する反応の強さのこと。ネガティブなケースでは、イヤなことがあると、大泣きする。ポジティブなケースでは、嬉しいことがあるとものすごく喜ぶ、など。

⑨ベースの気性:もともと気難しい子、楽観的な子など、一日の大半をどのような気分で過ごすか、 物事をポジティブに捉えるか、ネガティブに捉えがちか、という一般的な傾向を指します。

「個性」や「その子らしさ」とは、これら9つの気質がその子ごとに違うレベルで組み合わさったものを言います。その子が持って生まれた行動特徴である気質も重要な個人差となります。

3 『待つ保育』と『働きかける保育』

アメリカの心理学者ゲセルのように、成熟優位説から見る発達観においては、心身の発達には、それ相応の時期があることになります。子どもそれぞれの機能が発達する時期が整っていることを「レディネス」といい、保育者は発達過程の前提として子どものレディネスが形成されるのを待つ「待つ保育」が必要となります。

また、ロシアの発達心理学者ヴィゴツキーのように社会的相互作用を重視する発達観においては、保育者の役割はより積極的なものとしています。子供が自分だけではできないことでも、大人の支援があればできることがあります。一人の子どもが、子どもが自分でできる水準と、大人の支援を受ければできる水準の違いを「発達の最近接領域」といい、ここでの保育者の役割は、こどもの個人差を見極めて、この領域の差を埋めるための支援を行うことです。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。