◎保育の勉強

● 青年期の発達(保育の心理学)

1 青年期の発達の特徴(12歳~22歳くらい)

青年期の子どもたち(子どもからは卒業するころ)は第二次性徴にさしかかります。
第二次性徴とは、声変わりや、初潮、体毛の発毛など、子どもから大人への身体の変化のことをいいます。
自分が他人からどういう風にみられるかということを、とても気にするようになり、それまであまり深く考えないで従ってきた親の価値観や、世の中のルールに対しても、疑問を持つようになってきます。

また、自分が何者であるのかよくわからなくなる不安な状態を経験します。これが「アイデンティティ(自我同一性)の拡散」です。自己意識の高まりから、親や学校の先生などの周りの大人に対して反抗的な振る舞いが目立つようなります。この事故を第二次反抗期といいます。

2 青年期の思考の特徴

この時期はピアジェの認知発達では「形式的操作期」にあたります。

青年期の思考の特徴は、児童期には「具体的な内容」についてのみ論理的思考が可能だったのが、青年期になり「抽象的な内容」についても論理的に考えることができるようになることです。

また、何か起きた時に、その問題解決や課題解決のために、仮説を立て検証することを繰り返して答えを導き出す科学的な方法論(仮説演繹的思考)や、世の中が必ずしも自分の思うとおりになるわけではないという前提から物事を考えることができる(脱中心化)などがこの時期の特徴です。

3 青年期の発達課題…アイデンティティ

青年期では、自我に目覚め、大人の価値観から離れ、抽象的な思考が可能になります。
生活の中では、学生時代にアルバイトを始めたり、サークルやクラブ活動などの中で自分の役割実験を行いながら「自分は何者だろうか」と自分に問いかけ答えを探します。こうして青年期では将来への展望を持ち、自分の進む道を選択していきます。こうやって得た「自分はこういう人間だ」という自分の一貫した感覚を「アイデンティティ(自我同一性)といいます。

この時期の友達との仲間意識は、学童期にみられた「ギャンググループ、チャムグループ」から「ピアグループ」に移行していきます。

ピアグループとは、自分の人生において、お互いの意見を交換し合い、お互いの違いを認め合うような人間関係です。このような人間関係の中で、新しい自分を見つけながら、最終的には心身とも親元を離れ、自立した人間として成長していきます。これを心理的離乳といいます。

4 アイデンティティ・ステイタス(4つの分類)

アイデンティティの獲得は、エリクソンの概念で、一度獲得した後でも、人生の節目や成長において繰り返し行われます。

そして、このエリクソンの概念を発展させアイデンティティ達成のプロセスである、アイデンティティ・ステータス(自我同一性地位)を提唱したのがマーシアです。マーシアはこの提唱のために面接を行い、①自分の立場を選択するために葛藤を経験したか、②選択した自分への在り方への積極的な関与(傾倒)をしたか、を質問し、それにより、下のアイデンティティ・ステイタスの4つの分類を提唱しました。

・アイデンティティ・ステイタス(自我同一性地位)4つの分類

アイデンティティ・ステイタス
(自我同一性地位)の4つの分類
葛藤経験の有無自分の在り方への積極的な関与
(傾倒)の有無
同一性の達成葛藤を経験したしている
モラトリアム今、葛藤の最中しようとしているor迷っている
早期完了葛藤の経験なししている・融通が利きにくいのが特徴
同一性拡散経験した、してないの両方していない

この、マーシアの分類で特徴的なのは、上の表で「早期完了」の存在です。この分類に入る人たちは、「葛藤」を経験せずに、自分の在り方を選択し、精神的な関与(傾倒)をしています。でも、マーシアのその後の研究によると、「早期完了」に分類される人たちも、青年期以降に改めて「葛藤」を経験し、「同一性拡散」へ移行することもあります。そして、そこから「モラトリアム」を経て「同一性達成」へ移行することもあります。このような感じで、青年期以降も、アイデンティティは何度も変化し再編成されていきます。

〇 お勉強の感想

児童期から青年期の中盤くらい(18歳くらい)まで、私は虐待や暴力にさらされていました。
その時期の私の課題や葛藤は、暴力から逃げることがメインだったので、アイデンティティについて自問するようになったのは、18歳で実家を出てからでした。でも、虐待や暴力による後遺症が頭の中のほとんどを占めているのでアイデンティティを確立するのはとても難しかったです。でも、エリクソンやマーシアによると、人のアイデンティティは何度も繰り返し変化し、再編成されるものだということなので、青年期をとっくに過ぎた自分も、いろいろ学び、葛藤し、成長していきたいです。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。