◎保育の勉強

● 社会的相互作用(保育の心理学)

1 発達の最近接領域

ロシアの発達心理学者ヴィゴツキーは、子どもの発達は周りの大人たちや、その背後にある文化などの環境との相互作用を重視し、子どもの、知的体力的発達は「自分で問題解決できる水準」と「周囲の援助や協力によってはじめて解決できる水準」に分類しました。この二つの発達水準の間を『発達の最近接領域』といいます。

2 発達の最近接領域の例

例えば、ケンジ君は一人で上手にピアノで「猫ふんじゃった」が弾けるとします。でもタケシ君は一人ではピアノを弾くことができません。でも、タケシ君は、自分のお母さんや保育士の先生やケンジ君から楽譜の読み方や、ピアノの弾き方を教えてもらったり、自分で弾き方のヒントを得たりして練習し、ピアノで「猫ふんじゃった」が弾けるようになりました。ケンジ君とタケシ君の間には発達の「へだたり」があります。この「へだたり」を発達の最近接領域といい、子どもの発達の潜在領域を意味します。

3 精神間機能と精神内機能

さきほどの、ケンジ君とタケシ君の例のように周りの大人たちがこどもの「発達の最近接領域」に適切に働きかけることで子どもは、大人とのかかわりにおいてできていたことを、だんだん、自分の力だけでできるようになってきます。これを「精神間機能」から「精神内機能」への発達といいます。

・精神間機能……大人とのかかわりにおいてできていたこと

・精神内機能……自分の力だけでできるようになっていくこと

4 エコロジカルシステム

ロシアの心理学者ブロンフェンブレンナーは、子どもと、子どもを取り巻く環境は相互に影響しあうものと考えました。そして、子どもと環境との相互作用を子どもを同心円状に取り巻いているシステムから説明しました。これを「エコロジカルシステム」といいます。

子どもを取り巻くそれぞれの環境は、子どもの成長や、時代の変化などから影響を受けて流動的に変化していきます。子どもを取り巻く環境との関係の中で、子どもを理解して支援することが大切です。

5 子どもを取り巻くエコロジカルシステム

同心円状の5周の円をイメージしてください。

・1つ目の円(真ん中の円)が子どもです。

・2周目の円(真ん中の円を取り巻く円)を「マイクロシステム」といいます。ここが、子どもが直接に関わる両親や兄弟、保育園の先生やお友達などです。

・3周目の円が「メゾシステム」といいます。ここが子どもが関わる保育園と家庭、地域などの関係になります。

・4周目の円が「エクソシステム」といいます。ここが子どもに間接的に影響を与える親同士の付き合いや家族の職場、学校関係などです。

・5周目の円が「マクロシステム」といいます。子どもの生活の背景にある、社会状況や文化的環境、地域の保育観などを指します。

このように、子ども→マイクロシステム→メゾシステム→エクソシステム→マクロシステムと子どもを中心とした取り巻きのシステムをエコロジカルシステムといいます。

〇お勉強の感想

ひとりひとりの子どもが、さまざまなエコロジカルシステムに取り巻かれて、いろいろな個性がうまれると思うと、とても夢があります。すべての子どもが人として大切にされ、正常なエコロジカルシステムに囲まれて育ってほしいと思います。

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今の時代、多くの人がストレスを抱えて生きていると思います。 私も成長期の家族からの暴力や虐待に30年以上たった今でもトラウマを残し、生きづらさを抱えて生きてきました。 でも、人はみんな幸せに生きる権利があります。今の人生がつらい過去の上にあるとしても、そして、自分を取り巻く状況が厳しいものであっても、人の心や幸せの意味を考えてみんなに幸せになってもらいたいと思います。 最近、保育の勉強に興味をもちました。学んでいると、まるで自分を育てなおしているような気持になります。学んだことをブログにもまとめていますので興味のある方は是非ごらんください。育児中の方などにもお勧めです。